ドキュメンタリー映画「バベルの学校」上映&講演会に登壇

3月10日(日)に目黒区のこぶしえん プロムナードホールで行われる映画の上映&講演会についてのご案内です。このイベントは目黒五丁目自治会さんと不動プロボノネットワークの皆さんが主催で、JIIが協力しているものです。上映後、JII理事兼事務局長の楊淼氏がJIIの活動や外国人支援の現状についてお話します。

題名は「バベルの学校」。フランスの中学校の適応クラスを題材とし、アイルランド、セネガル、ブラジル、モロッコ、中国など世界中からやって来た11歳から15歳の子どもたちが、通常クラスに移っても支障ない学力やフランス語が身につくまで、1年間一緒に過ごす過程を映像化したドキュメンタリー映画です。時にぶつかり合いながら友情を育んでいく様は、2013年制作当時、世界に衝撃と感動を与えました。
例えば、同じ宗教を持つ子ども同士でも、国や地域によって考え方が異なることもあり、あいさつの解釈ひとつとっても、生徒の間では意見が分かれます。
「そうじゃないでしょ?」「私の国のことよ。あなたになにがわかるの?」
しかし、自身も14年間の海外生活があるブリジット・セルボ二先生は、その議論を止めようとはしません。

「どうして話させるかというと、生徒たち自身が話し合うことで、”自分とこの子とは違うんだ、でも違ったままでいっしょに生きていけるんだ”ということがわかるからです。それを先生の言葉や教科書で”宗教はこういうものだ”と押しつけてもわかりません。自分たちの体験から学んでいくことを大切にしています。」

私自身、アメリカに住んでいたころ様々な国の人たちと一緒に学んだ経験があります。最初にできた友達は同世代のトルコ人。イスラム式のお祈りの方法や食事を教えてもらったり、逆に何故日本人は「神」を持たないのか、「神」を持たずにどうやって生きられるのかを尋ねられたりなど、色々面白いやり取りがあった反面、それぞれ独自の文化を紹介する課題で日本の「折り紙」を紹介したところ、「それはトルコの文化だ!」「いや私の国にもある!」と様々な国の人から強く主張され驚いた経験があります。私は「ザ・日本人」なので笑、「いや、何がなんでも折り紙は日本の文化だ!!」と主張することはしませんでしたが、後で家に帰って調べ「やっぱり日本の文化だよね」と一人確認した思い出があります笑

その後も彼女とはアメリカを離れるまで家族ぐるみのいい友人でしたが、あの時もし自分がもっと主張をしていたらどういう展開になったのだろう?とセルボニ先生の話を見て思いました。

マスコミは、外国人にまつわる話をセンセーショナルに報道し、良くも悪くも社会に一定のイメージを植え付けてしまいますが、異文化の人々と実際に生で交流し、時に意見の相違を乗り越えながらも関係をはぐくむことは、本当に人生の大きな糧であり喜びであると感じます。この映画はまだそんな経験がない方にも、面白さが伝わる内容になっていると思います。

本イベントは東京都の「令和5年度東京都地域の底力発展事業助成」対象になりますので、東京都民であればどなたでも参加可能です。是非この機会にご覧ください!

お申込はこちらです(下五自治会ページ)https://www.shimomeguro5.tokyo/2024/machimarus5campus20240310/